
2025.03.04
「御神渡り」を見守る諏訪市の神社 兵庫の女性、気候変動に警鐘鳴らす公演

兵庫県川西市のシンガー・ソングライターでピアニストの海賀千代さんが、世界の気候変動をテーマにした楽曲を制作し「御神渡(おみわた)り」の出現に向けた観察を担う諏訪市の八剣神社で「奉納公演」をした。御神渡りが出現しない「明けの海」が続く中、地球温暖化との関係が指摘されており、音楽を通して気候変動への警鐘を鳴らした。
海賀さんは御神渡りと気候変動をテーマにしたグリーンピース・ジャパン製作の映画の舞台となった八剣神社での公演を思い付き、宮坂清宮司(74)に奉納演奏を申し出て奉納公演が実現した。
楽曲は「クライメット・チェンジ(気候変動)」。海賀さんによると、昨年10月に英国の音楽イベントで出会った英BBC放送のプロデューサーから気候変動に関する楽曲制作を依頼された。日本に根付く「自然との調和」を意識して作詞、作曲したという。
奉納公演では地球や大地をテーマにした計6曲を演奏した。海賀さんは公演前に御神渡りの観察も見学しており、冒頭に御神渡りをテーマにした即興のピアノ演奏も披露。観客は電子ピアノの弾き語りや迫力ある演奏を聴いた。
「気候変動について、諏訪を起点に世界に発信したい」と海賀さん。宮坂さんも「世界各地の異常気象は対岸の火事ではなく、諏訪湖を通じて地球がどうなっているかを知ってほしい。湖は私たちに警鐘をならしている」と話している。(2025年2月13日配信)