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重文「旧制松本高校」で黒板アート エクセラン高美術科 

重文「旧制松本高校」で黒板アート エクセラン高美術科 

 大正時代に建てられた重要文化財「旧制松本高校」で、松本市のエクセラン高校美術科の生徒17人が黒板アートを制作している。耐震補強工事を前に、所有する市が「普段は使用を禁止している黒板を特別に彩ってほしい」と依頼。生徒らは9日、旧制高校当時の学び舎(や)を想像しながらチョークを走らせた。

 生徒らは、市あがたの森文化会館の職員から旧制松本高校の歴史について説明を受け、グループに分かれてデザインを検討。6日から放課後に描き始めた。講堂のシャンデリアをモチーフにしたもの、平和を象徴する白いハトをあしらったものなどが徐々に仕上がっている。

 かつてのバンカラな学生を描く花岡瑛斗さん(17)は「学生が熱心に本を読んでいたと聞き、イメージを膨らませた。見た人に大正時代の雰囲気が伝わればうれしい」と話していた。作品は今週末の完成予定で、工事が始まる28日ごろまで一般公開される。(2021年4月10日、信濃毎日新聞)