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パンで笑顔を届けたい 元陸上選手、長年の夢かなえる 伊那市で開業

パンで笑顔を届けたい 元陸上選手、長年の夢かなえる 伊那市で開業

 伊那市御園の向山俊勝さん(51)が15日、同市西町にパン店「ベーカリースリール」を開業する。長年パン製造会社に勤務し、いつか自分の店を持ちたい―との思いを20年にわたって持ち続け、念願のオープン。向山さんは「ドキドキと不安でいっぱい。老若男女に食べてもらえるパンを作りたい」と話している。

 空き家を改修した約40平方メートルの店内は、灰色の壁と木目調のカウンターの内装で、25~30種類のパンを並べる。フランスパンは2日間低温発酵させ、使用する県産小麦の香りを引き立たせる。食パン「パン・ド・ミ」は耳はカリッと、中はもっちりとした食感だ。

 同市出身の向山さんは陸上の元実業団選手。引退後、24歳でパン製造の道に進んだ。「年齢や体力面からも今だ」と考えて昨年、30代の頃からの夢だった独立を決意。伊那商工会議所などの支援を受けて創業計画書を練った。店名の「スリール」はフランス語の「笑顔」に由来。「うちのパンを食べたお客さんに笑顔や幸せを届けたい」と話している。

 午前9時半~午後5時。売り切れ次第終了。月曜と第3日曜は休み。問い合わせは同店(電話0265・93・0533)へ。(2023年9月12日配信)