移住したくなったら

雪上をカヤックで滑走 大町で大会

雪上をカヤックで滑走 大町で大会

 大町市の鹿島槍スキー場で20日、川下りなどに使うカヤックで雪上を滑り降り、順位を競う「カヤッククロス」の大会が開かれた。スキーやスノーボード以外でも楽しめるスキー場にしたいと企画し、県内外の男女約40人が参加。まっすぐ進めなかったり途中で止まってしまったりと操作にてこずりながら、通常はできない体験を楽しんだ。

 高低差約40メートル、全長約300メートルのコースで、4人ずつスタート。体を揺すってカヤックを前に出す「芋虫ダッシュ」に始まり、連続カーブや波状の雪面を通り、ゴール直前はこぶの間を抜けた。巧みに操ってスピードに乗る人がいる一方、多くは前後が回転したり、コースから外れたり。こぶの間をパドルで懸命にこぐ姿に「最後まで頑張れ」と声援が送られた。

 北安曇郡白馬村の飲食店店長、橋本志保さん(24)はカヤックも初体験。「行きたい方向に進めずとても疲れたけれど、みんなでわいわいできるのが楽しい」。優勝したのはカヤックでシドニー五輪に出場した安藤太郎さん(43)=松本市島内=で、「直線的に滑るといい。水上よりスピード感がある」と貫禄を見せた。(信濃毎日新聞、2021年3月21日)