移住したくなったら

エミール・ガレ特別展 100点ずらり 諏訪市の北沢美術館開館

エミール・ガレ特別展 100点ずらり 諏訪市の北沢美術館開館

 諏訪市の北沢美術館は18日、19世紀末に欧州で広まった芸術革新「アール・ヌーボー」を代表するフランスのガラス作家エミール・ガレ(1846~1904年)の特別展を始めた。開館40周年記念で信濃毎日新聞社が特別共催。花瓶や陶器など約100点を集め、ジャポニズム(欧州で流行した日本趣味)の影響が垣間見える作品もある。

 植物や昆虫をモチーフにした作品からは、幼少期から自然に親しみ、植物学者としての一面も持ったガレの視点が感じられ、1884年ごろに作られた「春草に蝶文花瓶」はツクシやオオバコを描写。チョウやセミ、トンボなどをモチーフとした作品もある。

 高さ30センチほどの陶器「三毛猫」は頭からペンキをかぶせたような色の塗り方。薩摩焼の釉薬(ゆうやく)のかけ方からヒントを得たと考えられるという。

 同館主席学芸員の池田まゆみさんは「ガレはインスピレーションの根源を自然に求め、生命のつながりを作品に表してきた」と話した。

 2024年3月12日まで。9月30日を除き無休。大人千円、中学生500円、小学生以下無料。5月27日には池田さんによる講演会なども予定している。(2023年3月19日配信)