2021.05.21
県民全希望者へのワクチン接種 県・市町村「11月末までに」 インフル流行前目指す
県と県市長会、県町村会は14日、新型コロナウイルスワクチンについて、季節性インフルエンザ流行前の11月末までに県民の全希望者に接種し終える目標で一致した。一方、高齢者向け接種は人の往来が多くなるお盆前の「7月末」の完了を目指し、基礎疾患がある人への接種も7月上旬に開始予定。県は7月末完了の目標に間に合わない市町村に医師を派遣し、大規模接種会場の設置を検討する。
国から65歳未満のワクチン供給の見通しが示されていない中、県が独自に目標を設定した格好だ。阿部守一知事は取材に「県民の健康を守るため、こうしたスケジュール感で取り組めるよう最大限準備していくと(市町村と)共有した」と述べた。
県によると、基礎疾患のある人は約16万7千人。重症化するリスクが高いことから、高齢者向けと一部並行して始める。各市町村の進み具合に応じ、その後、高齢者施設職員ら約3万3千人、その他16歳以上の約83万人への接種に順次移行していく。
接種を担う医療従事者の不足などで7月末までの接種完了にめどが立たない市町村への支援は、県が今後公募する医師や看護師を派遣。県は「来週の早いうちに公募を始める」としている。市町村との共同接種会場や、一定の地域を対象とした大規模接種会場の新設も考えるとした。
県は21日を初回に接種の進み具合を週1回公表する方針を決めた。医療従事者向けは全県の接種回数と接種率、高齢者向けは市町村別の接種率が対象。高齢者向け接種率は、1、2回目それぞれについて、30%未満、30~50%、50~80%、80%以上といった区分で公表する。
13日までの接種率は、医療従事者の1回目が73%、2回目が34%。高齢者の1回目が2%だった。(2021年5月15日、信濃毎日新聞)
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