2021.06.02
サイホンは「香りの劇場」 小諸に6月カフェ開店 国内大会3度優勝の中山さん
サイホンコーヒーの抽出技術を競う国内大会で最多3度の優勝に輝いた中山吉伸さん(40)=小諸市=が支配人を務めるカフェ「彩本(さいほん)堂」が6月1日、小諸市荒町の旧北国街道沿いに開店する。市街地活性化を目指す同市の民間組織「おしゃれ田舎プロジェクト」(田舎プロ)が開店に協力した。24日の内覧会で中山さんは「サイホンは『香りの劇場』。その魅力を伝えたい」と力を込めた。
カウンター8席、テーブル12席。空き家となっていた木造の建物の1階部分66平方メートルを改装した。建物には古木が柱に使われ、移築した土蔵が組み込まれている。山形県から取り寄せた盆栽12種類、計60個が並ぶ。「自然を感じることでコーヒーの味わいが変わってくる」(中山さん)という。
中山さんは岐阜市出身で、2011年に丸山珈琲(軽井沢町)に入社し、マーケティングや社員教育などを担当した。同店を開くため今年3月に退職した。「ジャパン・サイフォニスト・チャンピオンシップ」に12年に初出場し準優勝。翌年と15、18年に計3度の優勝を果たした。世界大会では2度、2位になった。
店のオーナーは、丸山珈琲の元社員で小諸工場長だった梅谷匡尚(まさなお)さん(37)=佐久市。小諸市は「(自身の)思い入れが深く、ポテンシャルの高い街」といい、田舎プロを通じて今回の物件を紹介してもらった。
丸山珈琲から仕入れる豆を使い、中山さん、梅谷さんら3人がサイホンでコーヒーを入れる。1杯770円からで5種類を用意。盆栽の販売もする。1~6日は予約制。問い合わせは同店(電話0267・41・0395)へ。(2021年5月21日、信濃毎日新聞)
この記事を書いた人
1873(明治6)年に創刊した長野県で日刊新聞を発行する企業です。きめ細かい取材網を生かした公正で迅速な報道に努めてきました。紙面づくりや多彩なイベントを通じた読者との双方向性を大切にしながら地域の産業や文化の振興も目指してきました。販売部数は約43万9000部(2020年4月)。県内シェアは70%超。地域に親しまれ、信頼される長野県民の主読紙として、人と時代をつなぐ仕事に取り組んでいます。