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旧高遠藩の古文書 「崩し字」を現代文字に直すコンテスト 伊那市

旧高遠藩の古文書 「崩し字」を現代文字に直すコンテスト 伊那市

 伊那市教育委員会などは、市高遠町図書館が所蔵する旧高遠藩関連の古文書の解読を進めるため、古文書の「崩し字」を現代文字に直す「翻刻(ほんこく)」のコンテストを開いている。より多くの人に市の歴史を知ってもらおうと企画し2回目。翻刻した文字数、正確さなどを基準に、解読への貢献度が高い人に賞金を贈る。

 古文書の画像をインターネット上に公開して一般閲覧者に翻刻してもらうサイト「みんなで翻刻」を活用する。今回は高遠藩にゆかりのある商家に伝わる「池上家資料」など計607点が対象。江戸時代に高遠城下で起きた出来事や、高遠藩ゆかりの石材加工職人「高遠石工(いしく)」などに関わる内容という。

 同図書館では約4万4千点の古文書を所蔵し、このうち約7千点をデジタルデータ化済み。古文書の内容は高遠藩の領地、財政、人事など多岐にわたる。834点を対象に昨年10月~今年1月に開いた第1回コンテストでは、全国の歴史愛好家ら111人が参加して439点を翻刻した。同図書館の担当者は「今回も多くの人に関心を持ってもらい、翻刻が進むことを期待する」としている。

 コンテストは11月30日まで。賞金は1位10万円、2位5万円、3位3万円、4~10位に各1万円。18歳以上の個人か団体が対象。結果発表は12月中旬の予定。参加方法などの問い合わせは市教委(電話0265・73・4121)へ。(2025年8月3日配信)