移住したくなったら

「ヒュッゲ」な空間を 下諏訪にカフェ・手芸教室開業

「ヒュッゲ」な空間を 下諏訪にカフェ・手芸教室開業

 下諏訪町の地域おこし協力隊員を5月に退任した神奈川県出身の唐戸友里さん(37)が、友人で北海道出身の横山夏希さん(38)と、カフェと手芸教室「カフェとホイスコーレteltis(テルティス)」を同町緑町に開いた。手芸を学ぶデンマークの学校での出会いから始まった2人の夢。住民の力も借りて精密機械工場だった物件を少しずつ改修し、25日から本格営業を始める。

 2人が出会ったのは2013年、デンマークの教育機関「フォルケホイスコーレ」。手芸を学びつつ、一日5回ほどもあるお茶とおしゃべりの時間、空間が忘れられない思い出になった。帰国後、唐戸さんは18年から協力隊員を務め、観光振興を担当。移住当初からいずれ店を構えるつもりで物件探しなどを進め、ワーキングホリデーで世界を旅して北海道に戻っていた横山さんに声を掛けた。

 住民も加わって塗り直した壁は、カフェ部分は落ち着きのある深い青色、手芸教室は白を基調とした明るい色に。刺しゅうや、洋服や靴下の穴などをカラフルな色糸で縫うダーニングなどの教室を開く計画という。

 店名の「テルティス」はテントを意味するデンマーク語から考えた造語。気の置けない人と過ごすくつろぎの時間や空間を意味する言葉「ヒュッゲ」を合言葉に、訪れる人と「新しい発見やきっかけが生まれたり、気持ちが晴れたりするような場所にしていきたい」と2人は話している。(2021年9月22日、信濃毎日新聞)

この記事を書いた人
1873(明治6)年に創刊した長野県で日刊新聞を発行する企業です。きめ細かい取材網を生かした公正で迅速な報道に努めてきました。紙面づくりや多彩なイベントを通じた読者との双方向性を大切にしながら地域の産業や文化の振興も目指してきました。販売部数は約43万9000部(2020年4月)。県内シェアは70%超。地域に親しまれ、信頼される長野県民の主読紙として、人と時代をつなぐ仕事に取り組んでいます。