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佐久の新海三社神社 マンガでアピール 年明けに販売

佐久の新海三社神社 マンガでアピール 年明けに販売

 古墳時代の創立とされる新海三社(しんかいさんしゃ)神社(佐久市田口)は、神社の歴史などを紹介する漫画「佐久開拓の祖神 新海さま」を作った。佐久市内の元漫画家、Chihiro(ちひろ)さん(46)に制作を依頼。神社の主祭神、興波岐命(おきはぎのみこと)が佐久の地を開拓する物語が高い画力で描かれている。年明けに実費の千円で販売する計画だ。

 興波岐命は、諏訪大社の祭神、建御名方命(たけみなかたのみこと)の子ども「御子神(みこがみ)」の一人とされる。若い世代などに地元の歴史がなかなか知られていないため、新海三社神社が「分かりやすく表現したい」と漫画で伝えることにした。

 Chihiroさんは大手漫画誌に作品掲載した経歴を持ち、今回の漫画では興波岐命が佐久市田口を拠点に、民と一緒に「豊かな国」をつくる様子を大きなスケール感で表現した。制作は5年がかり。神職への聞き取りなども行い、Chihiroさんは「佐久で育ったのに知らないことばかりだった」と振り返る。

 美しい風景なども巧みに表現した出来栄えに、宮司の井出行則さん(54)は「クオリティーの高さに驚き、恐縮しています」。関係者に配布後、同神社で販売する予定だ。問い合わせは同神社(電話0267・82・9651)へ。(2021年11月26日掲載)

興波岐命がまつられている新海三社神社の「東本社」(重要文化財)