移住したくなったら

長野県内の盛り土1087カ所点検 危険な箇所はなく 4カ所で災害防止措置を確認できず

長野県内の盛り土1087カ所点検 危険な箇所はなく 4カ所で災害防止措置を確認できず

 県は27日、7月に静岡県熱海市で発生した大規模土石流災害を受け、長野県内の盛り土1087カ所で実施した総点検の結果を公表した。直ちに土砂災害が発生する危険な盛り土はなかったが、災害を防止するための必要な措置を確認できない盛り土が4カ所あったとした。

 点検の対象は、土砂災害警戒区域にあるなど崩落すると人家を巻き込む恐れがある盛り土。県は7~8月、県独自に緊急点検した結果を9月に公表しており、今回の1087カ所にも含まれている。

 必要な災害防止措置が確認できなかった4カ所は盛り土に亀裂や小さな崩落があったが、対応が取られていなかった。このうち1カ所は、県の工事で発生した土が持ち込まれた民間の残土処分場だった。県技術管理室は「県工事の発生土を民間の処分場に運搬した後も、しっかりと安全確認するよう徹底する」としている。

 森林法に基づく許可や届け出の手続きがなかった盛り土が2カ所、県への届け出内容と現場に違いがあった盛り土が2カ所あった。現在、森林法上の必要な手続きを進めている。(2021年12月28日)

この記事を書いた人
1873(明治6)年に創刊した長野県で日刊新聞を発行する企業です。きめ細かい取材網を生かした公正で迅速な報道に努めてきました。紙面づくりや多彩なイベントを通じた読者との双方向性を大切にしながら地域の産業や文化の振興も目指してきました。販売部数は約43万9000部(2020年4月)。県内シェアは70%超。地域に親しまれ、信頼される長野県民の主読紙として、人と時代をつなぐ仕事に取り組んでいます。