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長野・鬼無里の絶景 戸隠連峰背景にスイセン2万株 守るのは94歳

長野・鬼無里の絶景 戸隠連峰背景にスイセン2万株 守るのは94歳

 長野市鬼無里の財門(さいもん)地区に住む清水加久雄(かくお)さん(94)の自宅周辺で、約2万株のスイセンが見頃を迎えている。戸隠連峰や北アルプス後立山連峰を一望できる土地だが、民家は5軒ほどで清水さんも1人暮らし。少しでも多くの人に絶景を見に来てほしい―との思いを込めた花々だ。

 清水さんによると、1950年代半ばまでは13軒ほどあったが今は空き家も目立ち、「寂しい限り」。時折、自宅を訪ねてくる知人らがこの眺めを喜んでくれるのを励みに、手入れに精を出す。スイセンは約20年前に300株ほど植え、増やしてきた。春浅い時季はフクジュソウ、9月ごろはキクも楽しめるという。

 自宅は市鬼無里支所まで車で約20分かかる奥地だが、清水さんは「この景色にはかなわない。絶景なんだ」。あと1週間から10日ほど見頃が続きそうだという。(2022年4月20日掲載)