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「デジタルチャンバラ」で ストレス発散 体力づくりを  中野市で教室始まる

「デジタルチャンバラ」で ストレス発散 体力づくりを  中野市で教室始まる

■センサー内蔵の刀、スマホのアプリで勝負判定

 中野市壁田の柔道整復師、小林充人(みつと)さん(30)が今月、ITを使ったデジタルチャンバラ「SASSEN(サッセン)」の教室を市内で始めた。センサーを内蔵した専用の刀で戦い、どちらが先に当たったかはスマートフォンのアプリが判定。小林さんは、昔懐かしのチャンバラと今のIT技術がミックスされた面白さ、大人も子どもも親しめるルールの分かりやすさをPRし、県内での普及を目指す。

 15日、教室が開かれた市高社小学校体育館。「親子にお勧め」という前半のコースには、小学生中心に7人が参加した。審判の小林さんが「始め」と声をかけると、青く光る刀を手にした2人の“子ども剣士”がじりじりと間合いを詰める。動きが突然速まり互いに相手に切りかかる。一方の刀の光が当たったことを示す赤色に変わり、小林さんの「1本」という声が館内に響いた。

 小林さんは、県内ただ一人の全日本サッセン協会公認インストラクター。3月に資格を取得した。整骨院院長という仕事柄、患者から「新型コロナで孫たちが体を動かして遊ぶことが少なくなった」といった話をよく聞いた。そんな折、インターネットでサッセンを知った。「大人も子どももとっつきやすい。ストレスを発散できて、体力づくりにも適している」。インストラクターになろうと思い立った。

 2016年に北九州市の武術道場で誕生したサッセン。試合時間は60秒で、刀を振れる回数は5回まで。刀が相手に当たると「1本」となり、2本先取か、取った本数の多い方が勝ちとなる。頭部への攻撃は禁止され、場外に出ると相手に1本が与えられる。

 サッセンの魅力を小林さんは「5回しか刀を振れないから、相手の動きを見る観察力や洞察力が身に付く。単純明快な面白さがあり、大人でものめり込める」と説明する。教室に母親と通う武田悠輝斗(ゆきと)君(9)=高社小4年=は、主人公らが刀で鬼と戦う人気アニメ「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」の大ファンでチャンバラが好き。渋川栞那(かんな)さん(9)=同=は「相手の隙を見て1本を取るのが面白い。大人に勝てることもあって楽しい」と話した。

 中野教室の受講には事前に月1回の体験会への参加が必要。問い合わせは小林さん(電話050・5436・3313)へ。(2022年6月21日配信)