
2025.07.17
小川村「さんきょ市」 交流育み5年目 新鮮な野菜や苗を販売

小川村稲丘の高山寺で春から秋に月1回開く交流の場「さんきょ市」がことし、5年目を迎えた。仕掛け人は、元地域おこし協力隊員で村内在住の古林朋恵さん(46)=埼玉県出身。15日も地元の新鮮な野菜や苗、リサイクル品の販売など10店近くのブースが並び、訪れた住民らが会話を弾ませた。
「さんきょ」は、同寺の県宝・三重塔を江戸時代に倒壊寸前の状態から再興した山居(さんきょ)上人にちなむ。村中心部からやや離れた同村稲丘には移住者が多く、交流の場づくりに寺住職の小泉栄葵(えいき)さん(46)らも協力。護摩祈祷(きとう)に合わせ2021年から月1回、春から秋に開いている。
この日、苗や自家製のポン菓子を販売したリンゴ農家の下薗千登世さん(東京都出身)も、子育て環境にひかれて05年に移り住んだ。古林さんの思いに共感し、初回から出店。この日も客や出店者同士で日ごろの出来事や商品について会話を楽しんでいた。
次回は7月20日に開催予定。「コツコツ続けてきたことで出店者が増え、仲間づくりの場になっている」と古林さん。客や出店者の顔触れが固定化しつつあるとしながら「すてきな生活を送っている人がたくさんいる。市に来て、感じてほしい」と話していた。(2025年6月16日配信)