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このドアは何? 開けたら空中 Xで話題に 長野市のホクト文化ホール4階

このドアは何? 開けたら空中 Xで話題に 長野市のホクト文化ホール4階

 ■「これは怖い」ネットで話題に

 長野市若里のホクト文化ホール(県民文化会館)の4階外壁にある扉が、外側の足場がなく「これは怖い」「謎のドア」「どこでもドアの開く先を間違えた感じ」とX(旧ツイッター)で話題になっている。横断幕をかけるためにある、火災時の脱出用―などと予想する投稿が相次ぐが、何のために設置しているか不明。同ホールに真相を聞いてみた。

 ■ゲームを連想する声多数

 「ホクト文化ホールに罠(わな)でしかないドアあって草」。15日に例の扉の写真が添えられた投稿は、17時午後3時半時点で200万回余表示され、6万3千の「いいね」が付くほどバズっていた。任天堂のアクションゲーム「マリオメーカーでよくあるやつ」「モンスターズインク感ある」と、ゲームや映画に登場する扉を連想する人が多くいた。

 近くにある信州大工学部2年古元雄大さん(20)=長野市=は同日昼、同施設の扉を見上げながら「外に出てリフレッシュするため?でも危険だな」と首をかしげていた。

 ■高さ15メートルの扉、使い方の答えは…

 同ホール施設運営課の担当者を訪ねると、正解は「窓拭きゴンドラ収納庫の扉」と教えてくれた。扉の位置は高さ15メートルほど。毎年春と秋の2回、扉から軒下のレールを伝って長さ1・8メートルの電動ゴンドラが登場。ホワイエや玄関ホールに面した幅36メートルと29メートルの窓ガラスを掃除するという。

 同ホールは1983(昭和58)年に開館。同課は、窓ガラスは施設の最上部から1・5メートルほど奥まった場所にあるため、ゴンドラを屋上からつり下げて掃除できず、軒下レール方式を採用したと推測する。扉から出る人はゴンドラに乗っているため、足場は必要ない。その結果、謎の扉が完成したとみている。

 ■あまりなかった問い合わせ

 Xで話題になっていることを受け「面白いことを考えている。興味を持ってもらえてありがたい」と担当者。扉に関する問い合わせは、少なくとも過去10年間はなかったが「私たちはそこにあるものだと思っているけど、普段見ない人からすれば確かに不思議でしょうね」と共感した。

 足場がなくて、怖い、危ない―といった反応には「ゴンドラ利用時以外は、収納庫と扉を施錠している」と説明。今後、外壁タイルの補修工事を計画しており「工事の足場が組まれ、扉にも足場がある貴重な風景が見られるかも」と話していた。(2024年7月19日配信)

扉の内側に収納されているゴンドラ