移住したくなったら

今秋イチオシの新品種ブドウ「クイーンルージュ」出荷開始 

今秋イチオシの新品種ブドウ「クイーンルージュ」出荷開始 

 中野市農協が、県開発のブドウの新品種で今秋本格的に市場デビューする「クイーンルージュ」の出荷を始めている。露地物は9月下旬ごろからだが、「雨よけハウス」で採れたブドウを出している。13日には同市金井のぶどう集出荷センターに3軒の生産者から約400キロが持ち込まれ、東京や県内の市場などに発送された。

 クイーンルージュは赤色の大粒のブドウで糖度が高く、種がなく皮ごと食べられる。赤紫色のユニコーンに黄緑色のシャインマスカットを掛け合わせた品種で、県果樹試験場(須坂市)が開発した。2018年に県内農家へ苗木の供給が始まり、19年に品種登録された。県園芸畜産課は「赤色系で皮ごと食べられる品種は全国的にも少ない。主力品種の一つとして成長させたい」と強調している。

 中野市農協管内では約250軒が約4300本を栽培。この日は同センターで検査員が粒の色や大きさ、房の形などをチェックした。関係者によると、価格の評価はまだ安定していないものの、「シャインマスカットよりちょっと高めで売れている」という。

 今年は凍霜害などが相次いだが、同農協の小林哲也園芸課長(48)は「クイーンルージュはおくてなので影響は少なかった。期待通りの糖度や色の仕上がりになっている」と話していた。(2021年9月14日、信濃毎日新聞)

この記事を書いた人
1873(明治6)年に創刊した長野県で日刊新聞を発行する企業です。きめ細かい取材網を生かした公正で迅速な報道に努めてきました。紙面づくりや多彩なイベントを通じた読者との双方向性を大切にしながら地域の産業や文化の振興も目指してきました。販売部数は約43万9000部(2020年4月)。県内シェアは70%超。地域に親しまれ、信頼される長野県民の主読紙として、人と時代をつなぐ仕事に取り組んでいます。