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御嶽山噴火 記憶を伝える遺留品 木曽町、8月開設のビジターセンターに展示へ

御嶽山噴火 記憶を伝える遺留品 木曽町、8月開設のビジターセンターに展示へ

 木曽町は、2014年9月の御嶽山噴火災害後に見つかった登山者らの遺留品を、8月27日に町内に開設する御嶽山ビジターセンター「さとテラス三岳」に展示する。センターは、死者58人、行方不明者5人を出した噴火災害の伝承などをテーマに整備。御嶽神社奥社祈禱(きとう)所の壁や噴石などと合わせて遺留品を展示し、災害の記憶を伝えていく。

 県危機管理防災課によると、遺留品は噴火災害の行方不明者捜索の際に見つかり、所有者が特定できない拾得物として扱われてきた。現在は県が所有しており、噴石の影響でへこんだマグカップ、ストック、穴が開いた衣類など164点に上る。

 ビジターセンターは、同町と王滝村の2カ所で整備が進む。町は県から遺留品を借り、さとテラス三岳の展示室でガラスケース内に数点を置く予定。町企画財政課は「噴火災害の威力を物語る資料になる」とし展示物を選定している。一方、噴火災害の犠牲者が所持していた遺品については、遺族が手放しがたい物と捉えており、展示予定はないとしている。

 さとテラス三岳は、多目的室、展示室、飲食・休憩スペースなども備える。御嶽山に関する年表や木曽谷の森林資源についての紹介もある。(2022年6月29日配信)