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長野駅前に「森」が出現 里山をイメージ 実験なのです…

長野駅前に「森」が出現 里山をイメージ 実験なのです…

 NPO法人CO2バンク推進機構(宮入賢一郎理事長、長野市)は9日まで、長野市のJR長野駅善光寺口駅前広場に芝生と樹木の緑化スペースを設け、温度上昇を抑える効果を実験している。水や緑、土などの自然の機能を都市や地域づくりに生かす「グリーンインフラ」推進の一環。駅利用者に緑の効果を実感してほしいと呼び掛けている。

 6・5メートル四方で、南安曇農業高校(安曇野市)の生徒や障害者就労施設の利用者が育てた芝を利用。シラカバやコハウチワカエデといった信州の里山をイメージした樹木のコンテナを6カ所に置いた。市民ボランティア12人が水やりをしている。

 芝生や木陰、周囲の舗装の表面温度を測り、グリーンインフラの効果を調べる。温度差を当てるクイズをインターネットで実施中。結果は9月18、19日に長野市のエムウェーブで開く「ゼロカーボンさみっと2021」で発表する。取り組みは県の地域発元気づくり支援金を活用した。

 グリーンインフラは雨水を蓄える防災機能や景観向上、安らぎなどの効果も期待できる。宮入理事長は「他の広場や屋上に発展させ、来年以降も続けたい。民間事業所などでも緑化を進めてほしい」と話している。(2021年8月8日、信濃毎日新聞)

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1873(明治6)年に創刊した長野県で日刊新聞を発行する企業です。きめ細かい取材網を生かした公正で迅速な報道に努めてきました。紙面づくりや多彩なイベントを通じた読者との双方向性を大切にしながら地域の産業や文化の振興も目指してきました。販売部数は約43万9000部(2020年4月)。県内シェアは70%超。地域に親しまれ、信頼される長野県民の主読紙として、人と時代をつなぐ仕事に取り組んでいます。