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八ケ岳連峰 吹き抜ける涼風 夏山シーズン最盛期に

八ケ岳連峰 吹き抜ける涼風 夏山シーズン最盛期に

 八ケ岳連峰が本格的な夏山シーズンを迎えた。最高峰の赤岳(2899メートル)山頂では10日、新型コロナウイルスの影響か例年の同時期よりも登山者は少なめだったが、それぞれ記念撮影や山域を吹き抜ける涼しげな風を楽しんでいた。

 午前11時過ぎ、霧が立ちこめる山頂に登山者が入れ代わり立ち代わり姿を現した。時折、霧が晴れて麓まで視界が開けるタイミングもあり、訪れた人たちがポーズを取って記念写真に納まっていた。

 同僚と日帰りで登頂した岐阜県瑞穂市の会社員伊藤秀次さん(55)は「バスやロープウエーなど公共交通を使わず登れる」と、自家用車のアクセスが良く感染リスクが少ない八ケ岳登山のメリットを挙げた。登山中は多くの人がマスクをしていないため、「すれ違いのあいさつでは飛沫(ひまつ)が飛ばないように気を付けた」と話した。

 山頂近くの赤岳頂上山荘によると、登山者の訪問はお盆前の今がピークで、今年はコロナ前の7~8割にとどまっているという。山荘は7月に定員を減らして3年ぶりに営業を再開したが、宿泊客が体調不良を訴えて食事を別室にするといった対応に追われた。主任の清瀬真一さん(43)は「コロナに緊張感を持ち、体調は事前に万全にして登ってほしい」と話していた。(2022年8月11日配信)